亡くなった人の内臓から分かる、生活環境と日本の社会的問題

死因は、肝不全。


10年間カップラーメンを食べ続けていたらしい。


解剖してみると、肝臓全体が白っぽい黄色で完全な脂肪肝だったとのこと。


なぜこのようなことになったのか元を辿ってみると、この方は50代無職の男性で、定職に就けず、何とか日雇いで食いつないでいる状況だった・・・。


食費を賄うお金もなく、毎日安く済むカップラーメンでずっと過ごしてきたのでしょうか・・・。


これは、兵庫医科大学法医学講座主任教授である西尾先生による著書「死体格差 解剖台の上の「声なき声」より」によるもの。


上記の男性の話は、食生活の偏りが解剖所見にはっきりと現れていた事例のひとつとして紹介されています。


西尾先生によると、


食生活が収入と直結することは、解剖の現場にいると痛感する。糖尿病や脂肪肝・・・その人がどんな食生活を送ってきたかが、体の内側のすべてに痕跡となって残されているのだ。


この本の興味深いところが、死体の解剖を通して見えてくる、その人の生き様・・・。


「死」を見て、「生」を見ているんですね。


そして、本のタイトルにもあるようにキーワードとなるのが、「格差」。


西尾先生がご担当されている地域で解剖してきた遺体全体の50%が独居者であり、約20%が生活保護受給者、約10%弱が自殺者。


約30%弱が精神疾患患者で、そのうち認知症患者だけ見ても全体の5%を占めている。


そして、身元の分からない遺体は全体の10%・・・。


この男性の一例は、氷山の一角に過ぎないけれど、日本の高齢化社会や核家族化、低所得者層の生活困難と生活水準の低下といった日本の社会問題を浮き彫りにしているなととても感じます。


この大きな問題を、個人的な立場からどのように解決に導いていけるかはスケールが大き過ぎて正直分からないけれど、普段の食生活がこれほどまでシンプルかつ直接的に体に影響しているのであれば、「食」を通じて彼らを救える手段もあるのではと思わずにはいられません。


そして、「食」を通して広がる人の繋がりも出来るかと。


本人が希望してカップラーメンをずっと食べ続けたいと言えばそれまでなのだけど。


これは私の単なる勝手な理想論ですのでご承知置きください🙇‍♀️


いつもの私の記事とは違いトピックが少し重いですが😓、この西尾先生の本は難しい内容ながらとても分かりやすく執筆されており、興味深く読ませて頂きました!ということで、次回に続きます!!

大好きなラーメンも少し控えないとなぁ😭

Brissie Girls

〜オージーのライフスタイルから学ぶ〜 ヘルシーマインド     ヘルシー美ボディ イキイキとした自分らしいライフスタイルを見つけることをテーマとし、オーストラリア発の秘訣をもりもり発信中! 日本とオーストラリアの”食”と”健康”と”美”の架け橋となれるよう、日々アンテナを張っています❤️ #カラダに良いレシピ#オーガニック#ヨガ#ビューティー#留学

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